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2026年10月3日

製造業

働く仲間から、かけがえのないつながりへ。外国人スタッフとの出会いが会社にもたらしたもの【株式会社大智鍛造所 様】


⚫︎産業技術育成事業協同組合


「人手不足を補うために、外国人スタッフを受け入れる」と聞くと、まずは人手の確保や業務の担い手としての役割を思い浮かべるかもしれません。


しかし、株式会社大智鍛造所 様では、外国人スタッフの受け入れによって得られたものは、それだけではありませんでした。


外国人スタッフと一緒に働くことで、日本人社員にも新たな気づきが生まれ、職場の雰囲気にも変化が生まれました。さらに、帰国後も続く、人と人とのつながりも生まれています。


今回は、外国人スタッフを受け入れた背景や当初の不安、受け入れによって職場や社員に生まれた変化、そして外国人スタッフとの出会いが会社にもたらしたものについて、お話を伺いました。



⚫︎企業様インタビュー


「まずはやってみよう」が、30年続く出会いの始まりに



当社では、人材不足そのものに悩んでいたわけではありませんでした。


一方で、正社員として人を採用することには、将来にわたって雇用を支える責任があります。


景気や仕事量の先行きが見えにくい中、中小企業にとって、現在の忙しさだけを基準に若い人材を次々と正社員として採用することには、経営上の難しさがあります。


そこで可能性を感じたのが、3年間という期間が定められていた技能実習生の受け入れでした。


新しい取り組みへの不安はありましたが、まずはやってみようと、中国から3人の実習生を迎え入れることに。


すると、仕事だけでなく、休日に一緒に魚釣りに出かけたりバーベキューをするなど、社員や家族との交流も自然に生まれていきました。


最初の3人との出会いは、単なる人材確保にとどまらず、その後30年以上にわたって続く、外国人スタッフとのつながりの原点となりました。



外国人スタッフと働くことで、日本人社員にも新しい気づきが生まれた


外国人スタッフの受け入れで、最初に不安を感じたのは言葉や生活面でした。


社宅で生活することになれば、日本のゴミ出しなどの生活ルールを理解してもらう必要があります。近隣に迷惑をかけることがないよう、会社側も気を配っていました。


仕事でも、日本人同士なら「言わなくても伝わる」ことが、外国人スタッフには伝わらないことがあります。だからこそ、仕事の目的や手順を具体的に説明し、相手に伝わるように話すことが必要でした。


その積み重ねは、日本人社員にとっても、自分たちの仕事や伝え方を見直すきっかけに。


さらに、外国人スタッフの相談に乗ったり、生活面まで気にかけたりする社員の姿から、これまで知らなかった一面が見えることもありました。


外国人スタッフの受け入れが、仕事の進め方だけでなく、社員同士の関係にも新しい変化をもたらしたのです。



会社と産業技術育成事業協同組合が支える、安心して働ける環境


外国人スタッフの受け入れでは、会社だけですべてを抱え込まず、産業技術育成事業協同組合と連携しながら、制度や生活面のサポートを行っています。


その支えの大きさを実感したのが、ある外国人スタッフが大きな病気を患い、手術を受けることになったときのことです。


本人や家族への説明、治療を日本で受けるかどうかの判断など、会社だけでは対応が難しい場面でも、組合が間に入り、会社と一緒になって一つひとつ対応しました。


無事に手術を終えて会社に復帰したスタッフは、その後母国へ帰国。数年後には、会社に結婚式の招待状が届きました。部長をはじめ数名の社員が結婚式に出席するなど、仕事を離れてからも交流は続いています。


ほかにも、かつての実習生が現地での面接に駆けつけたり、互いの国を訪れたりすることもあります。


こうした長年の経験を通じて同社が感じているのは、外国人スタッフの受け入れが、単に人手不足を補うだけの取り組みではないということです。


異なる文化や考え方に触れることで、経営者や社員の視野が広がり、仕事を通じて出会った人と、その後もつながり続ける関係が生まれていきます。


そして、その出会いを支えているのが、制度や手続きだけでなく、生活や思いがけないトラブルまで相談できる産業技術育成事業協同組合の存在です。


会社と外国人スタッフの間に立ち、ともに問題を解決してくれる存在があるからこそ、企業も安心して受け入れを続けることができます。



外国人スタッフとの出会いが、会社の未来を広げていく



長年にわたって外国人スタッフと働いてきた経験は、これからの会社を考えるうえでも大きな財産になっています。


少子化による人材不足が進む中、外国人を正社員として迎えたり、外国人の上司と働いたりすることへの心理的なハードルも、以前より低くなりました。


これまで一緒に働いてきた経験があるからこそ、将来の人材採用にも新たな選択肢を持てるようになったのです。


また、異なる文化や価値観を持つ人と働くことで、日本人だけでは生まれなかった新しい考え方や価値が生まれる可能性もあります。


だからこそ、これから外国人スタッフを受け入れる企業に大切にしてほしいのは、外国人スタッフを単なる労働力ではなく、一人の人として迎えること。


文化や習慣、考え方が違うのは当然です。


その違いを否定するのではなく、お互いを尊重し、それぞれの良さを学び合う。外国人スタッフが日本から学ぶように、日本人もまた、外国人スタッフから学ぶことがあります。


人と人として向き合い、それぞれの力を持ち寄ることの積み重ねが、単に人手不足を補うだけではなく、会社の成長や新しい価値、そして未来の可能性につながっていくのではないでしょうか。



⚫︎外国人スタッフインタビュー


「家族のように支えてくれる人」の存在が、日本での挑戦を支えている



日本で働き、自分のスキルを高めたいという思いから大智鍛造所で働き始めました。


来日当初は、日本語でのコミュニケーションや会社のルール、仕事を安全にできるかなど、不安もありました。


現在は、製品に不良がないかを確認する外観検査を担当しています。


一つひとつの製品を最後まで集中して確認し、自分の役割をしっかり果たせたときに、大きな達成感を感じます。


また、先輩の日本人社員と魚釣りや食事に出かけることもあり、最初は戸惑った日本での生活も、今では社員の皆さんを家族のように感じるほど慣れました。


日本語も、職場の先輩や産業技術育成事業協同組合のスタッフに支えてもらいながら少しずつ上達し、漢字や文法も分かるようになりました。


将来は特定技能としてさらに経験を積み、10年ほどこの会社で働くことが目標です。名古屋で働く妻と一緒に暮らすことも夢の一つです。


組合のスタッフも、困ったときに助けてくれる親のような存在です。


これから日本で働く人には、優しい人たちに支えてもらいながら、ぜひ新しいことに挑戦してほしいです。そして、努力は絶対に裏切らないと伝えたいです。

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